『ワンパンマン』は、どんな敵でも一撃で倒してしまう最強ヒーロー・サイタマの活躍を描いた異色のヒーロー漫画です。
普通のヒーロー漫画なら主人公が強敵と死闘を繰り広げるのが定番ですが、この作品は違います。
サイタマは強すぎるあまり、どんな戦いもあっさり終わってしまい、戦いへの情熱を失ってしまった男なんです。
原作者のONEさんが個人サイトで連載を始めたWeb漫画が口コミで大ヒットし、『アイシールド21』の作画で知られる村田雄介さんによってリメイクされました。
圧倒的な画力とユニークなストーリーで国内外に多くのファンを持ち、アニメ化も複数期にわたって制作されている人気作品です。
この記事では、あらすじや登場人物、読みどころなど、これから読むあなたに役立つ情報をネタバレなしでまとめました。
作品の内容や魅力をしっかり理解して、自分に合った漫画かどうか判断する材料にしてくださいね。
- 『ワンパンマン』のネタバレなしのあらすじと物語の概要
- 主人公サイタマをはじめとする個性豊かな登場人物たち
- 最強ゆえの虚無感というユニークな設定の読みどころ
- サイタマがハゲた理由や名前の由来などの豆知識
- アニメ化情報や連載状況などの最新作品情報
『ワンパンマン』のあらすじと基本情報
『ワンパンマン』は、最強の力を持ちながら戦いへの情熱を失ったヒーロー・サイタマの物語です。
この段落では、作品の基本的なあらすじから詳しいストーリー展開、魅力的な登場人物たちまで、ネタバレなしで徹底解説していきます。
以下の内容を順番に見ていきましょう。
- 簡単なあらすじで物語の概要を把握
- 詳しいあらすじで世界観とストーリーの流れを理解
- 個性豊かな登場人物たちの紹介
- 作品の魅力と読みどころ
- 世間の評価と感想
- 作品情報と作者のプロフィール
どんな話か簡単なあらすじ(ネタバレなし)
趣味でヒーローを始めた青年・サイタマは、3年間の過酷な特訓によって無敵の力を手に入れた。
しかし、その力はあまりにも圧倒的で、どんな敵でもワンパンチで倒してしまう。
「圧倒的な力ってのは、つまらないもんだ」――サイタマは戦いへの緊張感や情熱を失い、虚無感を抱えながら無気力な日々を送っていた。
ある日、サイタマの強さに圧倒されたサイボーグの青年・ジェノスが弟子入りを懇願してくる。
ジェノスと共にヒーロー協会に正式登録したサイタマは、S級をはじめとする様々なヒーローたちや、世界を脅かす個性豊かな怪人たちと関わりながら、ヒーロー活動を続けていく――
詳しいあらすじ(ネタバレなし)
就職活動に失敗し、無気力な日々を送っていたサイタマは、ある日、顎が割れた少年を怪人から救ったことをきっかけに、子供の頃に夢見ていた「ヒーローになりたい」という思いを思い出す。
そこから3年間、毎日欠かさず腕立て伏せ100回、腹筋100回、スクワット100回、そして10キロのランニングという過酷な特訓を続けた結果、サイタマは髪の毛を全て失う代わりに、どんな強敵でも一撃で倒してしまう圧倒的な力を手に入れた。
しかし、その力はあまりにも強大すぎて、常に一撃で決着がついてしまうため、戦いへの緊張感や情熱を失い、退屈な日々を過ごしていた。
そんなある日、自分の故郷を滅ぼした暴走サイボーグを追うジェノスという青年と出会う。
サイタマの圧倒的な強さを目の当たりにしたジェノスは弟子入りを懇願し、サイタマは半ば押し切られる形で弟子を取ることになる。
ジェノスの提案でヒーロー協会に正式なヒーローとして登録したサイタマだったが、筆記試験の点数が低かったため、実技試験で満点を取ったにもかかわらずC級からのスタートとなってしまう。
一方、身体能力が高く筆記試験も好成績だったジェノスはいきなりS級ヒーローに認定される。
世界では怪人の発生率が異常に高まっており、ヒーロー協会に所属するS級、A級、B級、C級のヒーローたちが日々戦いを繰り広げていた。
サイタマはC級ヒーローとして地道な活動を続けながら、時には世界を脅かす強大な敵とも遭遇するが、その強さは桁違いで、周囲のS級ヒーローたちが苦戦する強敵もサイタマにかかれば一撃で倒されてしまう。
しかし、サイタマの活躍は誰にも認知されず、時には他のヒーローの手柄にされたり、誤解されて市民から非難されることもあった。
そんな中、大予言者シババワが「地球がヤバい」という予言を残して死亡し、その予言通り、宇宙からの侵略者ボロスが地球に襲来する。
S級ヒーローたちが総出で立ち向かう中、サイタマはボロスと一対一の戦いを繰り広げる。
その後、ヒーロー協会と怪人協会の全面的な衝突が始まり、自らを「怪人」と名乗りヒーロー狩りを行う謎の武術家・ガロウが登場する。
世界の危機が次々と訪れる中、サイタマは「ヒーローとは何か」「自らの最強の力は何のためにあるのか」という問いと向き合いながら、淡々とヒーロー活動を続けていく――
登場人物(キャラ一覧)
『ワンパンマン』には、主人公のサイタマをはじめ、個性豊かなヒーローや怪人たちが多数登場します。
ここでは主要なキャラクターを紹介していきましょう。
サイタマ
本作の主人公で、どんな敵でもワンパンチで倒してしまう最強のヒーロー。
3年間の過酷な特訓の結果、髪の毛を全て失い、ツルツルのハゲ頭になってしまった。
普段はやる気のない表情をしており、スーパーの特売日を気にしたり、家賃の支払いを心配したりと、地味で平凡な日常を送っている。
しかし、根は正義感が強く、誰も見ていなくても困っている人を助ける真のヒーロー。
強すぎるゆえに戦いへの情熱を失い、自分と互角に戦える相手を求めているが、なかなか現れない。
ジェノス
サイタマの弟子となったサイボーグの青年で、S級ヒーロー。
15歳の時に暴走サイボーグに故郷を滅ぼされ、クセーノ博士によってサイボーグ化された。
復讐のために強さを求めていたところ、サイタマの圧倒的な力を目の当たりにして弟子入りを懇願する。
真面目で礼儀正しい性格だが、やや短気なところもあり、怪人との戦いでは容赦のない攻撃を繰り出す。
サイタマを師匠として深く尊敬しており、彼の何気ない言葉を深い教えとして受け止めることも。
ガロウ
自らを「怪人」と名乗り、ヒーロー狩りを行う謎の武術家。
かつてはS級ヒーロー・シルバーファングの弟子だったが、破門されている。
「ヒーローは偽善者で、怪人こそが真の弱者だ」という独自の正義感を持っており、ヒーローを次々と襲撃していく。
天才的な格闘センスを持ち、戦いの中で急速に成長していく恐るべき存在。
まぁ、彼の思想は単純な悪ではなく、子供時代のトラウマから来る歪んだ正義感なんですよね。
戦慄のタツマキ
S級2位の超能力者で、小柄な少女の姿をしている。
圧倒的な超能力で怪人を粉砕する最強クラスのヒーローだが、プライドが高く、他のヒーローを見下す傾向がある。
妹のフブキを溺愛しており、過保護なところも。
過去に研究施設で実験体として扱われた経験から、他人を信用しない一面を持つ。
キング
S級7位で「地上最強の男」と呼ばれる伝説のヒーロー。
その存在だけで怪人を震え上がらせ、数々の強敵を倒したとされる「キングエンジン」という心音が彼のトレードマーク。
しかし実は、サイタマが倒した怪人の手柄を偶然横取りしてしまっただけの一般人で、戦闘能力はゼロ。
本人は極度の恐がりで、いつもビクビクしているが、その心音が「キングエンジン」として畏怖されている。
たしかに、このギャップが面白いキャラクターですよね。
無免ライダー
C級1位のヒーローで、正義感に溢れた熱血漢。
実力的にはC級相応で、強敵には全く歯が立たないが、それでも市民を守るために命を懸けて立ち向かう勇気を持つ。
サイタマが「真のヒーロー」として尊敬する数少ない人物の一人。
自転車で颯爽と現場に駆けつけるスタイルが特徴的。
ボロス
宇宙の覇者として君臨する異星人で、地球に襲来した侵略者。
圧倒的な力を持ち、破壊された肉体を再生する能力や、惑星の表面を消し飛ばすほどの破壊力を持つ。
サイタマと同じく、強すぎるゆえに退屈していた存在で、予言を信じて地球に自分と互角に戦える相手を探しに来た。
サイタマとの戦いで初めて「戦いの楽しさ」を思い出すが――
ここに注目!読みどころ
『ワンパンマン』の魅力は、単なるヒーローバトル漫画では終わらない独特の設定とテーマ性にあります。
ここでは、この作品ならではの読みどころを詳しく解説していきましょう。
最強すぎる主人公という逆説的な設定
通常のヒーロー漫画では主人公が苦戦しながら成長していくのが定番ですが、この作品は真逆のアプローチを取っています。
サイタマはすでに最強で、これ以上成長する余地がありません。
どんな敵が現れても一撃で終わってしまうため、戦いへの緊張感や達成感を失い、虚無感を抱えながら生きているんです。
まぁ、普通のヒーロー漫画なら「もっと強くなりたい」と熱く叫ぶシーンがあるものですが、サイタマは「強くなりすぎて困る」という斬新な悩みを持っているわけです。
この「最強ゆえの苦悩」という設定が、作品全体にユニークな味わいを与えています。
読者は「次はどんな強敵が現れるのか」ではなく、「サイタマはこの状況でどう反応するのか」という別の楽しみ方ができるんですよね。
圧倒的な画力とド迫力のバトルシーン
村田雄介さんによる作画は、まさに神がかったクオリティです。
特に戦闘シーンの描写は圧巻で、怪人の恐ろしさやヒーローたちの必死の戦いが緻密な線と迫力ある構図で表現されています。
ページをめくるたびに「次はどんな画が飛び出してくるんだ」とワクワクさせられる。
たしかに、原作のONE版も味わい深い絵柄ですが、村田版の作画は別次元の迫力があります。
一コマ一コマに膨大な情報量が詰め込まれており、何度読み返しても新しい発見があるんです。
建物の破壊描写、筋肉の躍動感、エネルギーの放出など、あらゆる要素が高いレベルで描かれており、読者を作品世界に引き込む力を持っています。
個性豊かなキャラクターたちの群像劇
サイタマが主人公ではありますが、この作品の魅力は脇を固める個性的なキャラクターたちにもあります。
真面目すぎるジェノス、実は一般人のキング、正義感溢れる無免ライダー、歪んだ正義を持つガロウなど、それぞれが独自の信念や葛藤を抱えています。
サイタマが圧倒的すぎるからこそ、他のキャラクターたちの必死の戦いや成長が際立つんですよね。
S級ヒーローたちが全力で挑む強敵を、サイタマが何気なく倒してしまうという対比が、作品に独特のカタルシスを生み出しています。
まぁ、時にはサイタマが完全に脇役になる展開もあり、そこで描かれる他のヒーローたちのドラマも非常に熱いものがあります。
ギャグとシリアスの絶妙なバランス
この作品は、世界を揺るがすような深刻な危機と、サイタマの間の抜けた言動が同居する独特の雰囲気を持っています。
ヒーローたちが命がけで戦う緊迫したシーンの後に、サイタマがスーパーの特売を気にするギャグが挟まれたりするんです。
このギャップが作品に独特のリズムを生み出しており、読者を飽きさせない工夫になっています。
シリアス一辺倒でもなく、ギャグ一辺倒でもない、絶妙なバランス感覚。
たしかに、このバランスを保つのは非常に難しいはずですが、ONEさんと村田さんのコンビはそれを見事にやってのけています。
ヒーローとは何かを問いかけるテーマ性
表面的にはギャグ漫画のように見えますが、実は「ヒーローとは何か」「正義とは何か」という深いテーマが根底に流れています。
サイタマは圧倒的な力を持ちながら、世間からの評価を得られず、時には誤解されて非難されることもあります。
それでも彼は淡々とヒーロー活動を続け、誰も見ていなくても人を助ける。
一方で、名声や地位のためにヒーローをやっている者もいれば、力がなくても正義のために命を懸ける者もいる。
ガロウのように、ヒーローという存在そのものを否定する者も登場します。
様々なキャラクターを通じて、「真のヒーローとは何か」という問いかけが繰り返されるんです。
世間の評価や感想
『ワンパンマン』は国内外で高い評価を受けており、様々な感想が寄せられています。
ここでは、世間の人々がどのように感じているのか、高評価の点と賛否が分かれる点に分けて紹介していきましょう。
高評価の点
- 村田雄介さんの画力が神がかっており、特に戦闘シーンの迫力と細部の描写が世界トップレベル
- 最強の主人公という設定を活かしたギャグが面白く、それでいて物語やキャラクターのドラマは熱い
- サイタマが怪人を一撃で倒すシーンが爽快で痛快、読んでいてスカッとする
- ギャグとシリアスのバランスが絶妙で、飽きることなく読み進められる
- サイタマ以外のヒーローたちの戦いや成長も丁寧に描かれており、群像劇としても楽しめる
- 単なるバトル漫画ではなく、ヒーローとは何かという深いテーマが込められている
- 原作のWeb版も味があり、村田版と読み比べる楽しさがある
賛否が分かれる点
- サイタマが強すぎて戦いに緊張感がないと感じる人もいる(これは意図的な設定だが)
- 村田版は作画に時間がかかるため、更新ペースがやや遅いと感じることも
- サイタマが活躍しない回が続くと物足りなく感じる読者もいる
- ガロウ編が長期化したことで、展開がやや冗長だと感じる意見もある
- 原作のWeb版と村田版で展開が異なる部分があり、どちらが正史なのか混乱する声も
漫画の作品情報
『ワンパンマン』の基本的な作品情報を表にまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
タイトル | ワンパンマン |
原作 | ONE |
作画 | 村田雄介 |
ジャンル | ギャグ アクション ヒーロー漫画 |
出版社 | 集英社 |
レーベル | ジャンプ コミックス |
連載媒体 | となりのヤングジャンプ |
連載開始 | 2012年6月14日(村田版) 2009年7月3日(原作Web版) |
巻数 | 34巻(2025年7月時点) |
連載状況 | 連載中 |
メディアミックス | TVアニメ(第1期〜第3期) ゲーム 舞台化 |
※『ワンパンマン』のONE版と村田版はどこで読めるのかは、こちらの記事でご紹介しています。

漫画家のプロフィール
『ワンパンマン』を生み出した原作者のONEさんと、作画を担当する村田雄介さんのプロフィールを紹介します。
原作:ONE
項目 | 詳細 |
---|---|
生年月日 | 1986年10月29日 |
出身地 | 新潟県生まれ 埼玉県鴻巣市出身 |
職業 | 漫画家 |
代表作 | 『ワンパンマン』(原作) 『モブサイコ100』 『バーサス』 |
来歴 | 自身が運営する個人サイトでWeb漫画を公開していたことが原点 アシスタント経験などは無く独学で漫画を描き始めた 独特の絵柄とセンス ユニークなストーリー展開で人気を博す |
作画:村田雄介
項目 | 詳細 |
---|---|
生年月日 | 1978年7月4日 |
出身地 | 熊本県 |
職業 | 漫画家 |
代表作 | 『ワンパンマン』(作画) 『アイシールド21』(作画) |
来歴 | 中学生時代にTVゲーム『ロックマン』の ボスキャラ募集に応募し採用された過去を持つ 緻密でダイナミックなアクション描写に定評がある 高度な作画技術を持つ |
『ワンパンマン』のあらすじ以外で知っておきたいこと
ここからは、あらすじ以外で気になる疑問や豆知識について解説していきます。
サイタマがなぜハゲたのか、作品は何歳向けなのか、アニメ化の情報など、作品をより深く理解するための情報をまとめました。
サイタマはなぜはげた?
サイタマがハゲた理由は、彼が3年間毎日欠かさず続けた過酷な特訓の結果です。
作中でサイタマ自身が語っているトレーニングメニューは、「腕立て伏せ100回、腹筋100回、スクワット100回、そしてランニング10km」を毎日欠かさず行うというもの。
これを3年間続けた結果、サイタマは圧倒的な力を手に入れましたが、その代償として髪の毛を全て失ってしまったんです。
この設定は、常人では耐えられないほどの努力の末に最強になったことを示しつつ、その結果が「ハゲ」というコミカルな外見になるという、シリアスとギャグを両立させた絶妙なバランスになっています。
まぁ、普通のヒーロー漫画なら「傷だらけの体」とか「失った何か」が代償になるところですが、『ワンパンマン』では「髪の毛」という意外な代償が設定されているわけです。
彼の強さの根源はこの特訓にあるとされていますが、なぜハゲたのかという科学的な理屈は作中では深く追求されておらず、一種の「制約と誓約」のようなものとして描かれています。
サイタマ自身も「髪の毛が抜け始めた時は焦ったけど、強さを取るか髪を取るか悩んだ末に、強さを選んだ」というようなことを語っており、彼なりの覚悟があったことが伺えます。
このハゲという外見が、最強のヒーローという設定とのギャップを生み出し、作品全体のユーモアに繋がっているんですよね。
何歳向け?
『ワンパンマン』が連載されている「となりのヤングジャンプ」は青年向けのウェブコミック媒体ですが、作品の内容から判断すると、主に中学生から大人(10代後半〜30代)の幅広い層を対象としていると考えられます。
ジャンルとしてはバトルアクション、ギャグ、ヒーロー漫画に分類され、基本的には全年齢が楽しめる内容になっています。
ただし、バトルシーンで怪人の描写にややグロテスクな表現が含まれることや、ギャグの中に時折ブラックユーモア的な要素があることから、児童向け(小学生以下)よりは高い年齢層を想定していることが分かります。
中学生以上であれば十分に楽しめる内容で、むしろヒーロー漫画やバトル漫画が好きな人なら年齢を問わず楽しめる作品だと言えます。
アニメ版も深夜帯での放送が多いことから、やはりティーン以上をメインターゲットにしていることが伺えます。
また、作品のテーマである「ヒーローとは何か」「正義とは何か」という問いかけは、ある程度の人生経験がある方がより深く理解できる内容になっているため、大人が読んでも十分に楽しめる奥深さがあるんです。
なぜめちゃくちゃ強い?
サイタマがめちゃくちゃ強い理由も、前述の「3年間の猛特訓」によるものとされています。
作中では、サイタマが特訓の末に「限界のタガ」が外れたことで、文字通り人間を超越した存在となり、どんな敵でもワンパンチで倒せる強さを手に入れたと説明されています。
ジェノスをはじめとする他のキャラクターたちは、サイタマの特訓内容を聞いて「そんな普通のトレーニングで強くなれるはずがない」と疑問に思いますが、サイタマは本気でその特訓だけで強くなったと信じています。
まぁ、実際のところ、サイタマがなぜそこまで強くなったのかは作品の最大の謎の一つなんです。
作中では「サイタマがなぜ強いのか」を科学的・論理的に説明しようとする怪人やキャラクターも現れますが、最終的にはサイタマの強さが常識を遥かに超えているため、明確な解明には至っていません。
ある説では、サイタマは「リミッター」と呼ばれる、生物の成長に限界を設ける枷を外してしまったとされています。
普通の生物は一定以上強くなれないように制限がかかっているのですが、サイタマは極限まで自分を追い込んだ結果、そのリミッターが外れて無限に強くなったというわけです。
たしかに、この設定なら彼の圧倒的な強さにも納得がいきますよね。
彼の強さの根源そのものが、この作品の最大の謎であり、テーマの一つとなっているんです。
サイタマという名前の由来は?
サイタマという名前は、原作者であるONEさんの出身地またはゆかりの地の一つである「埼玉県」に由来すると言われています。
ONEさん自身が埼玉県鴻巣市出身であり、作中でもサイタマがZ市に住む以前に埼玉県に住んでいたことが示唆されています。
まぁ、特別な意味はなく、単に地名から取った名字が名前になったという説が有力なんです。
フルネームなど詳細は作中では明かされておらず、「サイタマ」という名前だけで呼ばれています。
彼の地味で平凡な日常と、「埼玉県」という特別感のない地名のイメージが、最強すぎるヒーローというギャップを生む一因になっているんですよね。
たしかに、「サイタマ」という名前からは、田舎出身の冴えない青年というイメージが浮かびますが、実際は宇宙最強クラスの戦闘力を持つという、この対比が作品の面白さに繋がっています。
ちなみに、作中では他のヒーローたちがヒーローネームを持っているのに対し、サイタマは「ハゲマント」という不名誉なヒーローネームで呼ばれることもあり、そのギャップも笑いを誘う要素になっています。
何巻で完結しそう?
2025年現在、漫画『ワンパンマン』は連載中であり、公式な完結時期は発表されていません。
2025年7月時点で、コミックスは第34巻まで発売されており、物語はまだまだ続いています。
物語は現在、ヒーロー協会と怪人協会の戦いを経て、さらに強大な敵「神(カミ)」の存在が示唆されるなど、スケールの大きな展開が続いているんです。
主要な謎やラスボス的な存在がまだ残されていることから、すぐに完結する可能性は低いと予想されています。
まぁ、ファンの間では「あと数年」「あと10年くらいは続くだろう」といった様々な予想がされていますが、正確なところは誰にも分かりません。
原作のWeb版も継続的に更新されており、村田版とは展開が異なる部分もあるため、どちらがどのように完結するのかも注目されています。
たしかに、村田版は作画に時間がかかるため更新ペースがやや遅く、原作のWeb版の方がストーリーは先に進んでいることもあります。
現在の展開を見る限り、「神」という最終的な敵との対決がクライマックスになると予想されますが、それがいつになるのかは未定です。
ただ、作品の人気は依然として高く、アニメ化も続いていることから、丁寧に物語を描いていく余裕はあるでしょう。
じっくりと作品を追いかけながら、完結の日を待つのも楽しみの一つですね。
アニメ化情報
『ワンパンマン』はTVアニメ化されており、最新の第3期まで制作が決定しています。
アニメは国内だけでなく海外でも非常に人気が高く、作画のクオリティも高く評価されているんです。
シーズン | 放送時期 | 概要 |
---|---|---|
第1期 | 2015年10月〜12月 | サイタマとジェノスの出会い ヒーロー協会への登録 宇宙からの襲来者ボロスとの激闘などが描かれた |
第2期 | 2019年4月〜7月 | ヒーロー狩り・ガロウの登場 怪人発生率の増加 怪人協会の動きなどが描かれた |
第3期 | 2025年10月5日〜 | ヒーロー協会と怪人協会の全面戦争が 本格的に描かれると予想されている |
第1期はマッドハウスが制作を担当し、作画の素晴らしさや演出のセンスが高く評価されました。
特に戦闘シーンのアニメーションは圧巻で、原作の迫力をそのまま映像化していると絶賛されたんです。
第2期はJ.C.STAFFが制作を担当し、制作会社の変更により作画のタッチが若干変わりましたが、それでも高いクオリティを維持していました。
まぁ、第1期のクオリティが高すぎたため、比較されて厳しい意見もありましたが、それでも十分に楽しめる出来栄えだったと思います。
そして2025年10月からは待望の第3期が放送開始予定です。
原作の人気エピソードである「ヒーロー協会vs怪人協会」の全面戦争が本格的に描かれるため、ファンの期待は非常に高まっています。
たしかに、このエピソードは原作でも屈指の盛り上がりを見せる部分なので、アニメでどう表現されるのか楽しみですよね。
アニメを見てから原作を読むのも良いですし、原作を読んでからアニメを楽しむのも良いでしょう。
『ワンパンマン』あらすじのまとめ
ここまで『ワンパンマン』のあらすじや基本情報について詳しく解説してきました。
最後にもう一度、重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- 『ワンパンマン』は、3年間の特訓で最強になったサイタマが、強すぎるゆえに戦いへの情熱を失いながらもヒーロー活動を続ける物語
- 原作者ONEさんのユニークなストーリーと、村田雄介さんの圧倒的な画力が融合した名作
- ギャグとシリアスのバランスが絶妙で、ヒーローとは何かという深いテーマも込められている
- 個性豊かなキャラクターたちの群像劇としても楽しめる
- 2025年現在も連載中で、アニメ第3期も放送予定
『ワンパンマン』は、最強の主人公という一見単純な設定から、予想外の深みと面白さを引き出した傑作です。
あなたがヒーロー漫画やバトル漫画が好きなら、間違いなく楽しめる作品でしょう。
まぁ、逆に「主人公が苦戦しながら成長する物語」を求めている人には、やや物足りなく感じるかもしれません。
でも、それこそがこの作品の狙いであり、独自性なんです。
まずは1巻を手に取って、サイタマの圧倒的な強さと、そこから生まれるユニークな世界観を体験してみてください。
きっと、今までにない新しいヒーロー漫画の楽しみ方を発見できるはずです。
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